福島県復興ビジョン検討委員会

原発に対する姿勢「ビジョンに盛る」

2011年05月30日

 

 ●県復興・検討委

 震災からの立ち直りと復興を話し合う県復興ビジョン検討委員会が29日開かれ、座長の鈴木浩・福島大名誉教授は、重大事故を起こした原子力発電所に対する姿勢をビジョンに盛り込む方針を示した。7月の取りまとめに向け、「脱原発」と明確に打ち出すかどうかが焦点になる。

 鈴木氏は冒頭、原発について「これからどう向き合うのかを示さないと先に進めない。これが復興ビジョンの基本スタンスになる。重くて苦しい課題だが、腹を据えて考えないといけない」と述べた。

 各委員からは「世界のフクシマとなっている今だからこそ、海外へ『脱原発』と打ち出すチャンスだ」(安部義孝・アクアマリンふくしま館長)など、原発を推進、容認してきた姿勢の転換を求める意見が圧倒的だった。基本方針には、県が太陽光や風力、地熱など再生可能エネルギーを進める考えが明示される見通しだ。

 ただ、「脱原発」と明記するかどうかは温度差がある。懸念されるのは、福島原発に代わる雇用の受け皿だ。県によると、同原発には1万人が働いていたとされる。経済界を代表する立場の福井邦顕・日本全薬工業会長は「危ないから全部出て行ってくれというのは現実問題として抵抗がある。福島は自然エネルギーの最先端をいくという姿勢で臨みたい」と説明した。

 鈴木氏から意見を求められた佐藤雄平知事は「原発は家族を含め3万人を支えてきた。そこをカバーできる経済の仕組みをどうつくるか難題だ」と述べた。

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5/29の「復興ビジョン検討委員会」の 新聞記事です(鈴木浩)