復興の人的リソース

 昨日6月11日、福島大学震災復興研究所主催で、震災3カ月を期して、シンポジウムを開催した。学内外、県内外から、200名近くの参加者があり、関心の高さを示していた。

 福島県外から県内の避難所に支援に来ていただいている人が、福島県の来年度、教員採用がゼロだということで、同じボランティア学生から、大きな嘆きを聞いた。県外に小中学生が転出していることが理由だが、他県の費用で採用し、福島県に派遣し、福島県に小中学生が戻る時期に、福島県で採用してはどうかとの話であった。

 文科省が、この震災で、被災県に教員定数の加配をしており、岩手県134人、宮城県216人となっているが、福島県については、「福島県においては、児童生徒の県内での転出入や県外への転出が多数あり、それに応じた教育活動再開後の学級数に基づく教職員定数を見極めた上で、国に追加の加配定数を要望することとしており、具体的な要望数が示され次第、速やかに追加の加配措置を行う予定。」としている。

 加配が必要な理由として。「1.校舎等学校施設の損壊が激しく、当該学校の児童生徒が複数の施設に分散しており、教師による手厚い巡回指導等が必要であること。2.家族や住居を失い、厳しい家庭環境に置かれている児童生徒が相当数就学しており、家族(親族)や福祉施設などの関係行政機関との連携・相談・確認等の業務が必要であること。3.今回の被災により、心身の健康の回復のための特別の指導を必要とする児童生徒が相当数就学しており、また学習の遅れを取り戻すために個別の指導が必要であること」を示しているが、福島県からは具体的な加配の要望がないらしい(?)。

 確かに、生徒数から割り出した計算では、教員が過剰と云うことかもしれないが、教育現場からは、教員の加重された労働の悲鳴の声が聞こえてくる。教員志望の学生は、他県の採用試験に向かっている。生徒も教師も減り、県人口の減少の大きさははかりしがたい。

 復興は、ハードな面だけでなく、それを担う人の問題が大きい。復興計画に、そうした観点も大切ではないかと、痛感している。(今野順夫)

 

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