②今回の被害では、基礎自治体としての機能や建物が丸ごと壊滅的な被害を受けた市町村もある。

まず、何をおいても人びとの救急や緊急避難支援を機敏に展開するために、更に生活支援、復旧支援そして長期戦となる復興支援などのさまざまな展開をするためにも、まず市町村の災害対応能力を回復することやそれを補強することが喫緊の課題である。全国からさまざまなボランティアが現地に派遣されてきているが、基礎自治体の機能を補強するための行政機能を補充する公的支援要員としてのボランティを、国や都道府県、市町村の職員が派遣されることが有効ではないか。かつてこれらの機関に在職し、現在退職している自治体業務に精通している人々に一時的な、業務特定的な辞令を出し、原則、ボランティアとして業務に関わってもらうことも考えてもいいのではないか。住民基本台帳の整理や再構築が必要な市町村もある。避難住民の確認や今後の対応、保健福祉や医療、義務教育などの速やかな復旧のためにも重要であるが、これらの作業には個人情報の保護などの観点から、一般的なボランティアでは対応できないことも考えられる。避難所に滞在する住民の中からは、自治体職員の過重な仕事ぶりを見ながら、私たちにも手伝えることがあるのではないか、という声さえ聞こえてきている。緊急避難生活支援や膨大な瓦礫やごみの処理などはもちろん、生活や地域経済の復興や地域社会の再生に向けて、自治体機能の維持・補完の課題は、国や県において特に取り組んでいく必要があろう。